〜やらされない学びが、心を動かす〜
「好き」は、いちばんのエンジン
「好きだからやってみたい」
この気持ちは、どんなごほうびよりも強いエネルギーになります。
子どもがピアノに向かうとき、
「やらなきゃ」ではなく、「やってみたい」から始まる学び。
そこには、自分の意思があり、心が動いているからこそ、集中も持続も自然に生まれます。
“好き”は、努力を軽やかに変える魔法の言葉です。
“できるようになる”より、“好きでいられる”を大切に
大人はつい「できるようにしてあげたい」と思ってしまいがちですが、
子どもたちにとって一番の宝物は、“できた”の先にある「もっとやりたい!」という気持ちです。
上手に弾けることよりも、音を聴いて「きれいだな」と感じる心。
その感覚を大切にする時間が、“好き”を長く育てます。
ピアノは技術の習得だけでなく、
心を動かし、感性を育てる学びだからこそ、
“好き”というエネルギーがいちばんの先生になるのです。
「楽しい」と感じられる瞬間を積み重ねて
レッスンの中で、「できた!」の喜びよりも、
「楽しい!」と感じる時間を少しずつ増やしていく。
それが、“好き”を長く続ける秘訣です。
たとえば、カード遊びで音を見つける瞬間、
ペダルを踏んで音の広がりを聴く瞬間、
小さな「わあ!」という発見が、心の中に種をまきます。
“好き”は、その小さな種が、時間をかけて花を咲かせるもの。
毎回のレッスンが、そのお世話の時間なのです。
“好き”を見守る大人のまなざし
子どもの「やってみたい!」を守るのは、周りの大人の関わり方です。
できていないところより、「やってみよう」とした気持ちを認める。
間違えても、「いい音が出たね」と発見を一緒に喜ぶ。
大人が“結果”ではなく“気持ち”を見てあげることで、
子どもは安心して“好き”を伸ばしていけます。
“好き”が続く子は、安心して失敗できる子。
挑戦を楽しめる心を持っている子です。
“好き”は才能のはじまり
好きなことを見つけられるのは、立派な才能です。
そして、“好き”を続けられることは、もっと大きな力です。
ピアノを通して育ってほしいのは、
「好きだから、やってみよう」と思える前向きな心。
それがあれば、どんな世界でも、自分らしく輝いていける。
今日もレッスンでは、
「好き」が芽吹く瞬間を大切に見守っています。
